鹿児島にきた理由

昨日ある人に質問されました。

「胸を切りたくなくてUASオンコロジーセンターの治療を選んだのですか?」と。

その時なんて答えたかあまり覚えてないのですが、あれから一晩考えた。

何故私は子どもを置いて鹿児島まできたのかを。

「胸を切りたくなかった」はもちろんある。
切らなくていいなら切りたくない。それは誰でもそうだと思う。

だけどステージがもっと低ければ鹿児島行きは選んでなかったと思う。

「乳ガン=手術」って思ってたから。

きっとUASオンコロジーセンターに私はたどり着いてなかったと思う。

鹿児島まできたほんとの気持ちは

「治る可能性があまりに低いのに、弱った体を傷つけたくなかった」から。

抗がん剤であそこまで弱った体にメスを入れて元気になる自分を想像できなかったから。

ステージ4は手術をしても完治の可能性はかなり低い。
望めないのにメスを入れ、リンパをとる。
そこに私は絶望しか見いだせなかった。

今受けているピンポイント照射でも完治の可能性は同じように低い。

でも同じ低さでも体の負担は全然違う。

私は私の体がつらくない方法を選んだのが本音だと思う。

自分より転移がない人より少ない量の抗がん剤しかしてないことは今も不安に思うけど、あれが私の限界だったのだから大丈夫と思える自分がいるのは標準治療から逸れたから。

どんな治療にも正解がないのがガン治療だと最近思う。

だから「こんな治療があるよ」と紹介するのはありだけど押し付けるのは違うと思う。

標準治療だって病院や先生によって方針とかも違うわけで。

どんな治療も納得して受けてこそだと思う。

私は今の治療に満足している。

だから正解だったと思う。

私も含めてたくさんの人がいろんな選択肢を選べる世の中になればいいなぁ。

そういえば先日友達が「病気の人限定宝くじがあればいいのに」っていってました!!

病名がついた人のみが買える宝くじ。

何億とかは当たらないけど何百万かがけっこう高めの確率で当選するという内容で。

そしたらお金の心配をせずに治療に専念できるし治療だってもっと選べるのにねって。

ほんとにそうだね。

そんな宝くじ作ってくれたらうれしいなぁ。


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