勝手に病気をばらさらる恐怖

乳ガン発覚当時私は周りの人に病気を伝えていました。
まだ子どもが小さくて頼ることも多かったのと、長期で寝込んだり鹿児島に行ったりしていたので保育園のママ達に「離婚した」と思われるのもややこしいかなと思ったから。


もし子どもたちが小学生ならあえて伝えなかったと思います。


ありがたいと思うことが多かったけど、嫌な気持ちになることもありました。


子どもたちが大きくなり今はもうほとんど人に言うことはないです。
昔からの友達はみんな知ってるしこの4年で病気を伝えてもいいと思えるくらい親しい人が数名できたけど伝える必要性を感じたのは2人だけでした。


1人はもうほんとにお世話になっててこれからも深く付き合う中で伝えておこうと思いました。


もう1人は彼女も同病でかなり悩んでいてたまたま検査に行くと話したことで色々聞かれて彼女自身の話も聞きできる範囲で経験談を話しました。


付き合いは深くないけど信用して話しました。


でもあっけないほどすぐにその信用はなくなりました。
私の目の前で多数の人に病気をばらされたからです。しかも笑いながらネタのように。


体が凍る思いでした。


同病だからと気を許してはいけない。
同病だからわかりあえるわけでもない。
初めてそう思いました。


今までも知らないはずの人たちが病気のことを知ってて興味本位で聞いてこられて嫌な気持ちになることはありましたが、目の前でばらされたのは初めてでした。

プライバシーも何もないと思いました。

本人が話したくないデリケートな話を噂してネタにして何が楽しいんだろう。


でもふと思えば大半の友人が向こうからはほとんどこの話をふらず見守ってくれてて困った時は助けてくれました。


そんな人たちのほうが少ないのかもしれない。

癌患者はそれでなくても治療や体調や金銭的なことで大変なんです。
ほんとに。


そこに元気な人からいらないストレスを与えられるわけです。全くもって迷惑。


必死に生きてる人を哀れんで幸せ感じるんじゃなくて美味しいものでも食べて幸せ感じてください。


そっとしておいて欲しい。


それが心からの願いです。